Not standing
君が代を歌わない、起立しないという話
この台帳は、この問題に立場を取りません。判決が何と言ったかだけを並べます。
卒業式や入学式で国歌斉唱のときに起立・斉唱するよう校長が命じ、従わなかった教職員が処分された。それを争う訴訟が各地で起こされました。最高裁の判断は、二つの年に分かれて出ています。
2011年 ── 職務命令は憲法19条に違反しない。
2011年5月30日から6月21日にかけて、最高裁の各小法廷が四件の判決で、起立斉唱を命ずる職務命令は憲法19条(思想及び良心の自由)に違反しないと判示しました。
ただし、そこに至る言い方が特徴的です。判決は職務命令について「間接的に思想・良心の自由の制約になる面がある」と認めたうえで、「式典の秩序の確保など、制約を許容し得る程度の必要性、合理性がある」として合憲としました。制約があることは認めている、ということです。
2011年6月6日の第一小法廷判決(都立高校の元教諭らの再雇用不合格をめぐるもの)では、裁判官一人が反対意見を述べています。
2012年 ── 命令は合憲、しかし重い処分は違法。
2012年1月16日、最高裁第一小法廷は、職務命令が憲法19条に違反しないことを前提としたうえで、処分の重さを分けて判断しました。
戒告
適法。戒告処分を取り消した二審判決を破棄しました。
減給・停職
停職二人のうち一人と、減給一人の処分が取り消されました。「重過ぎて社会観念上著しく妥当性を欠く」との判断です。
つまり命令に従わなかったことを戒告で処するのは適法、しかし戒告が積み重なったからといってより重い処分を選ぶのは違法——という線が引かれました。日本弁護士連合会は、一連の判決について会長声明で異を述べています。
この台帳が書かないこと。
歌うべきか歌わなくてよいか、この台帳は述べません。ここは石がどこにあるかを数えている場所です。この問いを検索した人が、判決の線引きだけは正確に持ち帰れるように、判決の言い方のまま置いてあります。
Sources
出典
- ・最高裁判所 2011年5月30日〜6月21日 各小法廷判決(四件)
- ・最高裁判所 2012年1月16日 第一小法廷判決
- ・日本弁護士連合会 会長声明(2011年6月3日・6月10日・6月23日、2012年1月19日)
- ・国旗及び国歌に関する法律(平成十一年法律第百二十七号)